SEOを日々意識してサイトを作っている方なら、「ホワイトハットSEO」という言葉を一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
その反対語にあるのが「ブラックハットSEO」です。
ホワイトハットSEOとは?
ホワイトハットSEOとは、Googleのガイドラインに則った手法のことです。
ホワイトハットSEOとは、Googleのアルゴリズムやガイドラインに則って真っ当に行う手法のことです。
Googleが掲げる理念として以下のようなものがあります。
- ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。Google は、当初からユーザーの利便性を第一に考えています。新しいウェブブラウザを開発するときも、トップページの外観に手を加えるときも、Google 内部の目標や収益ではなく、ユーザーを最も重視してきました。Google のトップページはインターフェースが明快で、ページは瞬時に読み込まれます。金銭と引き換えに検索結果の順位を操作することは一切ありません。広告は、広告であることを明記したうえで、関連性の高い情報を邪魔にならない形で提示します。新しいツールやアプリケーションを開発するときも、もっと違う作りならよかったのに、という思いをユーザーに抱かせない、完成度の高いデザインを目指しています。
引用元:Google公式ページより
この最初の理念が、Googleの全てを集約しているように感じます。
この理念に沿ったホワイトハットSEOは、確かにGoogleが定める法律を遵守して行われているため、ペナルティなどのリスクはなさそうです。
しかし、ホワイトハットSEOにもメリットとデメリットがあるのです。
ホワイトハットSEOのデメリット
【デメリット①】時間がかかる
ホワイトハットSEOでやる場合はとにかく時間がかかります
狙うキーワードにもよりますが、上位に上がってくるまで半年から1年かかってくることも珍しくありません。
これがブラックハットSEOなら、リンクの力でぽんと突然上位表示したりするんですね。
【デメリット②】労力がかかる
ホワイトハットSEOは、とにかくクオリティーに重点を置きます。
- 記事の質
- 記事の数
- 文字量
- 内部リンクの適性
など、しっかり仕上げていく必要があります。
これを行うには相当な労力がかかるんですね。
【デメリット③】正しい知識が必要
ホワイトハットSEOでサイトを育てる場合に最も必要なものは【Googleの推奨する正しいやり方】です。
Googleのガイドラインを正しく理解し、正当なSEOで検索結果の上位を狙って行きます。
- 上位表示するためのサイト設計
- 緻密に計算されたキーワード配分
- ユーザーに焦点を絞ったウェブライティング
- 適正な広告の配置
- 正当な方法でのリンク獲得
ざっと思いつく限りでも最低限これらの正しい知識が必要です。
ホワイトハットSEOのメリット
【メリット①】ペナルティーのリスクが低い
まっとうな方法で検索結果の上位を狙うわけなので、基本的にペナルティーのリスクは低いです。
Googleは次のような施策を行っているサイトをペナルティの対象としています。
- 自作自演バレバレの被リンクを大量に受けているサイト
- 低品質なコンテンツ
- キーワードばかりを意識した不自然なサイト
- 広告ばかりのサイト
これらは全てGoogleの理念である【ユーザーファースト】に反していますね。
ホワイトハットSEOは、上記とは全く逆のことをするわけなのでペナルティーを受ける確率が少なくなります。
ただしスパム的な行為をしていなくても「記事内の文字数が100文字しかない」など内容の薄いコンテンツであれば、ホワイトハットのサイトでもペナルティーを受ける場合があります。
【メリット②】順位の安定性がある
「ホワイトハットSEOのデメリット」で紹介した通り、このやり方で上位を狙う場合とても時間がかかります。
時間はかかりますが、その後の順位は基本的に安定していると言えるでしょう。
時間をかけて徐々に育てていくわけなので、少しずつドメインパワーが上がっていき、アクセスも少しずつ右肩上がりに上がっていき、リンクも少しずつ増えていく形となります。
逆にブラックハットSEOでは人為的にリンクを当てるので検索順位の付け方は大きく揺れることとなります。
【メリット③】アフィリエイトの「その先」がある
ホワイトハットSEOでアフィリエイトサイトを運営している場合、その使い道は「アフィリエイト以外」にもあります。
ホワイトハットSEOで運営しているアフィリエイトサイトは「サイト売買(M&A)」と言う形で企業に買い取ってもらえる可能性を秘めています。
一例として、以前【すぐ婚navi 】と言うアフィリエイトサイトがありましたが、株式会社エイチームブライズによって買収されました。
その売買価格の詳細は分かりませんが、ホワイトハットSEOで運営されているサイトであれば月利の2~3年分が相場になります。
逆にペナルティーのリスクが高いブラックハットのサイトが売買される際は、ホワイトハットサイトの半分以下の値で取引されることが多いようです。
ホワイトハットSEOの具体的な手順
ホワイトハットSEOのメリットやデメリットについて理解できたら次は具体的な作り方の手順を学習しましょう!
【計画段階】サイト設計をする
ホワイトハットSEOでサイトを構築する場合、この計画段階で全てが決まると言っても過言ではありません。
- サイト全体でどのような構成にするか?
- サイト全体で狙っていくキーワードに対してどのような下層キーワードを配分するか?
- キーワードの整理
- キーワードに対する検索意図の分析
- 上位のライバルサイトをチェック
このようにまずは大まかにサイトの完成図を設計します。
もちろんブログのように惰性でどんどん記事追加していく場合はこのようなサイト設計はしないと思いますが、【収益化を目的としたサイト】を作る際は最初の設計がとても大切になります。
ホワイトハットSEOでサイトを作る際には、概ね記事数が多くなる場合がほとんどです。
※具体的な記事数については狙うキーワードによって様々ですね。
突然ビッグキーワードで上位表示するのは無理なわけなので、まずはロングテールキーワードから攻めていきます。
ロングテールキーワードを使ったビッグキーワードの攻略法についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
【記事作成】クオリティーが命
サイト設計等の計画段階終わったら次は実際に記事を作成していきます。
何度も言うようにホワイトハットSEOではクオリティーが命です。
×7割の出来←リンクの力で上げていく
〇 100%の出来←徐々にナチュラルリンクを獲得できる
適当に書いたコンテンツを他の外部の力で上げていくものとは違い、中身や質で勝負していくのがホワイトハットSEOなんですね。
では、記事の質とは何か?Googleに評価される記事とは何か?
- ユーザーの心理を汲み取った文章
- Googleのロボットに評価される文章
この2つを兼ね備えたコンテンツが質の高いものだと私は思います。
それはキーワードに対する答えの詳しさだったり、新しい情報だったり、他のサイトにはない情報だったりします。
なぜなら、上位表示している記事と下位の記事では文字数が圧倒的に違うからです。
特に初心者さんがやってしまいがちなのが、「多分そうだろう」と言う主観でコンテンツを書いてしまうということです。
そうではなく、ツールなどを使って結果に基づいた検索意図を把握します。
表面的にぱっと思いつくような【顕在ニーズ】だけではなく、そのキーワードを調べるという事は、実はこういうことが知りたいという【潜在ニーズ】までも記事に盛り込むことが大切です。
また高く評価されている上位ページから下位のページへ内部リンクを送ることにより、評価の1部を下位のページへ送ることができます。
だからといって、関連性の薄いページへ内部リンクを送る事はユーザビリティーがとても低くなるのでやめましょう。
基本的には関連性が高く「この話の流れならココがもっと詳しく知りたい」とユーザーが思うであろう場所に内部リンクを置きましょう。
クリックされなきゃ意味がないわけなので。
記事単位での詳しいSEO対策についてはこちらの記事で紹介しています。
【育成期】アクセスを集めてドメインパワーを強くする
サイトの完成図を設計し、ある程度記事入れが終わったら育成期に入ります。
サイト全体にアクセスを集めてドメインパワーを強くしていくことで、どんどん順位が付き始めサイトが育ってきます。
厳密に言うと記事入れしている最中からアクセスを集める事は意識して欲しいですけどね。
TwitterやFacebookなどはSEOに関係なくアクセスを集められるプラットホームなのでこのようなSNSに記事のURLを露出しどんどんアクセスを集めましょう。
記事の設計段階から、細かくロングテールキーワードを設定することでサイトへの入り口がたくさん増えますね。
そうすることでサイトへたくさんの流入が起こりミドルキーワードにも順位がつき、たくさんのミドルキーワードに順位がつけば、最終的にはビッグキーワード
(月間検索ボリュームの高いもの)でも上位表示できるようになります。
シェアされるためには、ユーザーが人に教えてあげたくなるような役に立つ情報を書かなくてはいけません。
やはりコンテンツが命と言う事ですね。
このようにサイトを育てていくわけですが、それでもビッグキーワードを狙うとなれば記事数もそれ相応に必要になりますので手間と時間はかなりかかってしまうのがホワイトハットSEOです。
新規ドメインでホワイトハットのサイトを立ち上げたら上位表示するまでに1年くらいは見ないといけないかもしれません。
アフィリエイトを始めて間もない初心者の方は、先行きの見えないまま無収入で1年間頑張るのはなかなかマインドが続きませんね。
ですが、ホワイトハットSEOでも狙うキーワードが違えば1ヶ月で収益化できるやり方もあります。
一口にホワイトハットSEOといってもやり方は様々と言うことです。
【修正】より評価される記事へ手直しする
計画性を持ってサイトを育てていくホワイトハットSEOでは、PDCAをしっかり回していく必要があります。
すべての工程をクリアしたらそこで終わりではないんですね。
出来上がったサイトを分析し修正し、より良いものにしていきます。
5年も前の情報と、現在の情報では全く違います。
ユーザビリティーを考えてもコンテンツは最新のものにリライトしましょう。
内部リンクはすべての記事が出揃ってからの方が実際通しやすいんですよね。
ある程度の工程が終わった段階で、すべての記事をざっと見直し内部リンクを整えましょう。
ユーザビリティーを考えて関連性の高いページ内部リンクを通すことでサイト内の回遊率が上がり滞在時間が伸びます。
ですが意外なことに「不要な記事がある事によって特定の記事の順位がつかない」という場合もあるのです。
そのような場合は低品質なコンテンツを削除することで他の記事の順位が上がったりします。
・文字数が異常に少ない
・キーワードに対する検索意図を満たした答えがかけていない
・似たようなことを書いてある他のページがある
このような場合は思い切って記事を削除してみましょう。
ブラックハットSEOとは?
ブラックハットSEOとは、検索エンジンのランキングを不正に操作するために使用されたSEO(検索エンジン最適化)の手法のことです。
ブラックハットSEOには、隠しテキストやリンク、質の低いサイトからの被リンクなどがありました。
これらの手法は一時的には効果があるかもしれませんが、検出された場合にはペナルティを受け、サイトの信頼性を損なう可能性がありました。
ブラックハットSEOが衰退した理由
ブラックハットSEOが衰退した主な理由は、検索エンジン(特にGoogle)がアルゴリズムを改良し、質の低いコンテンツへペナルティを与えるようになったためです。
ブラックハットSEOの衰退にはいくつかの要因があります
アルゴリズムの進化
Googleなどの検索エンジンは、不自然なリンク構築、キーワードの過剰な使用、隠しテキスト、ページの過剰な最適化など、ブラックハットSEOの手法を特定してペナルティを与えるためのアルゴリズムを継続的に更新しています。
Googleのパンダアップデートは低品質のコンテンツを対象とし、ペンギンアップデートは不自然なリンク構築を対象としました。
ペナルティ強化
検索エンジンは、ガイドラインに違反するサイトに厳しいペナルティを課すようになりました。
これには、検索結果から完全な削除やランキングの大幅な低下があります。
そうなると、ペナルティから回復することは困難となります。
サイトの品質
検索エンジンは、ユーザー体験を向上させることに重点を置いています。
これは、関連性が高く、価値があり、ユーザーにとって有用なコンテンツを提供するサイトを好むことを意味します。
ブラックハットSEOの手法は通常、短期的な利益を追求するため、ユーザー体験ページを作ることはしないため、googleの評価を受けることはあまりしません。
ユーザー行動の変化
ユーザーは賢くなり、質の低いコンテンツやスパムを見抜くようになりました。
ユーザーは信頼できる情報源でページを見ることが多くなるため、検索エンジンもこれに応じて、アルゴリズムを調整しています。
2024年ブラックハットSEOは無くなったのか?
2024年になって、実際にブラックハットSEOが無くなったのかといえば、そんなことはありません。
少しでも早く、googleで検索上位に行きたいと思っている人は、前とは違う方法で、ブラックハットSEOを行っています。
具体的な方法は控えさせてもらいますが、2023年11月にGoogleの大きな変動がありましたが、その1つに新しブラックハットSEO対策が入っていたようです。
そういっても、くり返し行っているため、なかなか無くなることはないようです。
まとめ
このようにホワイトハットSEOは完成までにかなりの工程数があり、時間がかかりますが、Googleの指標に合わせて対策していくわけなのでペナルティーのリスクも低く上位表示した際の安定性も高いのが特徴です。
悪い事をしてないので、資産価値も高いですね。
ブラックハットSEOにも良い所がありますし、ホワイトハットSEOの良いところもあります。
ですが基本的に自分の資産としてしっかり守っていきたい媒体についてはホワイトハットSEOで運用するのをおすすめします。
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